決算賞与について
駆け込み節税で有名なのは、決算賞与ですね。
決算直前に大きく利益が上がった場合に、考えるのが決算賞与です。
利益が大きくでたので、従業員に賞与として還元しようというものです。
通常の賞与というのは、いつ出したって構いません。
別に7月と12月と決まっているわけではありませんし、1年に2回でなくてはいけないわけではありません。
1年に3回でも4回でも支給すれば、費用にはなります。
決算賞与は、その事業年度内に支給していなくても、その事業年度の費用に計上できるというものです。
その会社が、4月〜3月だとします。
通常、この事業年度に賞与を費用計上したいのであれば、3月末までに支給しなければいけません。
決算賞与はその翌月の4月に支給しても、その事業年度に費用計上ができるというものです。
条件は3つあります。
@支給額を、各人別にかつ同時期に支給を受けるすべての使用人に対して通知をしていること
A@の通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から1月以内に支払っていること
B通知をした日の属する事業年度において損金経理をしていること
が条件です。
具体的な説明をします。
@は、通知が要件となっています。従業員に口頭に通知した・・・というのでは、税務調査で否認されてしまいます。
通知した証拠というものを残しておかなければなりません。
Aは、支払っていることが要件ですが振込でないと厳しいでしょう。否認されるケースでは、現金で支払ったという場合があります。実際は支払っておらず、上記のケースだと5月に利益が出ていることに気が付いたため、無理やり現金で支払ったという言い訳をするケースです。通常の給料や賞与を振り込んでいるなら、現金で支払ったという言い訳は、絶対に通りません。
Bは、ちゃんと仕訳してれば問題ありません。
法律とは証拠が全てですので、しっかりと証拠を残すように気を付けましょう
千代田区神田の税理士事務所 佐藤修治税務会計事務所