中小企業の経費削減
経費削減というと、支出の金額を抑えるという発想が出ます。
間違えではありませんが中小企業こそ、次の経費削減をすべきです。
(1)作業の効率化をはかり社長又は従業員の時間コストを削減
(2)支出する経費の金額は同じでもより会社にとって効果のある取引先を選ぶ
中小企業が、支出を抑える経費削減を行うと、会社の信用に悪い影響を及ぼしたり、売上が減額することになったり、会社運営にとってマイナスのことが起こる可能性が高くなります。
また経費削減は下記のすべてを同時に少しずつ行うのがポイント
(1)支出金額の減額
(2)作業効率化
(3)費用対効果のUP
中小企業は大企業の真似事をしてもうまくいきません。
経費削減のプロジェクトチームを作れるわけではないので、社長を含め社員全員で少しずつ取り組む必要があります。
中小企業はその会社特有の空気がありますので、その全体を見渡せる社長自身が考え、動く必要があります。
ほかの企業と比べてることには意味がありません。
社長と経費削減
従業員に経費削減をさせておき、社長は無駄な経費を使うようではいけません。
中小企業の従業員は、社長が思っている以上に社長の動きを見ています。
例えば増税が行われるときに、政治家や公務員の給与などの削減をしてないじゃないか!って怒りますよね。彼らは身を切らず、そのまま増税の負担をさせるなんて!と・・・
中小企業の社長でも同じです。自ら率先して無駄なものを削っていかなければ、従業員はみなさんが政治家たちに思っているような不満を社長に対して思うことになります。
経費削減を考える時期
売上をあげることを最優先にするのは当然ですが、会社が傾いてから経費削減を行ってからでは間に合いません。
ピンチになった時ではなく、忙しくない時期、時間のあいた時などに社員全員で会議をし、取り組む必要があります。
従業員全員で取り組むためには、従業員に経費削減の重要性を伝えましょう。
先代からの…
2代目社長の悩みですが、先代が付き合っていた会社だから取引が断れない…こういったことありますよね。
明らかに無駄だったり費用対効果が低いケースがあります。
会社にとって不利益である場合は、他の取引先と付き合うことで、会社のためにこれだけの利益を得ることができるということを先代に説明しましょう。
そうすれば、会社のことを考えているとして従業員からの信頼を得ることがあります。
先代のいうことばかり聞いていたのでは従業員からの信頼は得られません。
私の知り合いの2代目社長でもしっかりとすべての経費を見直し、驚くほど会社が良くなったケースがあります。
上記にも記載しましたが、従業員は思っている以上に社長を見ていますので、先代の無駄を従業員も無駄と思っている可能性があります。
経費削減でしてはいけないこと
絶対にしてはいけない経費削減は自社の信頼を傷つけるようなコスト削減です。削ったことにより会社のイメージが悪くなっては長期的にみると損をすることになります。
一度失った信頼はもとにもどりません。
また、従業員に不満が出る経費削減はやめてください。
残業代を支払わなかったり、古いパソコンしか買え与えず効率を悪くしたり、1円2円単位の細かい経費削減を口うるさくさせたり、電気代の節約のために電気をつけなかったり(従業員の目が悪くなりますよ)
こういった経費削減は従業員の離職につながる可能性があるので会社にとって大きな損失になります。
千代田区神田の税理士事務所 佐藤修治税務会計事務所