家族がペットだけ又は家族はいるけれどペットの面倒を見てくれるのかわからない
家族が犬だけだとして、飼い主が亡くなった時は財産を犬にあげることは可能でしょうか?
飼い主「家族はお前だけだから、財産はすべてお前の物だ。計画的に使いなさい。」
犬「わかったワン!」
・・・・なるわけないですよね。
当然動物に相続させることはできませんし、動物はお金を使うこともできません。
この場合は、知り合いの犬好きに世話を頼むことになるかもしれません。
遺言書を作って世話を頼む代わりに財産を渡す「負担付遺贈」を行うと良いでしょう。
その場合、犬の一生に係る費用を想定しておきましょう。エサ代、病院代、ワクチン代など。
その分の財産もあげずに面倒を見てくれ!というのは我儘です。
犬の場合は散歩も必要です、プラスアルファで謝礼として用意しておくべきでしょう。
負担付遺贈の注意点
事前承諾がなければ、遺言書を見た後断られるかもしれませんので、生前に相談しておきましょう。
相続人がいる場合も、事前に相談してペットの面倒を見てくれるか確認しましょう。
とある税理士Sさんの話
とある税理士Sさんの母親は一人暮らしです。飼っている犬を溺愛しています。
Sさんは40分程度で実家に帰ることができるため頻繁に顔を出しますが、1週間に1度も顔を出さないこともあります。
ある日、母親は体調を崩しました。今は元気で実際はたいしたことではなく、ただ心配性だっただけなのですが、その際に相談を受けました。
私に何かあったら犬の世話を頼む。
Sさんは犬が好きですし、そんなのは当たり前だ!と話しました。
しかし、問題に気が付いたSさんは提案しました。
仮に何かあって実家で母が倒れた場合に気が付かないかもしれない。
気が付いた時には、日があいていて犬も餌をもらっておらず、弱っていたり死んでしまっているかもしれない。
そうなってしまっては母の意思を継ぐことができない。
それより母が倒れたことに気付いて一刻も早く助けなければならない。
なのでルールを決めよう。
毎日夕方5時に空メールを送ってもらう。もしメールが来なかったら急いで仕事を切り上げ母の様子を確認しに行くと。
そうして毎日確認メールをもらい。
医者からたいしたことないと告げられ、この話は終わるのですが。
一人暮らしで犬と暮らしている場合、いくら負担付遺贈の遺言書を作っていても飼い主が亡くなっていることに気が付かなければ、大変なことになります。
少しでも具合が悪くなった際には犬の面倒を見てくれる方とこのようなルールを作り、確認しあったほうがいいでしょう。
※注意
当事務所では遺言作成などの業務は基本的には行っておりませんが、必要であれば提携している司法書士や行政書士の先生を紹介することも可能です。
上記のようなトラブルが想定される場合、顧問先であれば無料にて相談を受け付けております。
会社経営と同じですが、うまくいくことだけを考えずにトラブルがあった時のことを想定して事前に対策をとりましょう。
税理士には守秘義務がありますので情報が漏れることはありません。
千代田区神田の税理士事務所 佐藤修治税務会計事務所