中小企業の事業承継における支援機関の取組み その2
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では、中小企業の事業承継において外部の支援機関は具体的にどのようなことを行っているのでしょうか。そこで『2013年版中小企業白書』でも取り上げられている静岡県事業引継ぎ支援センターの取組みをみていきましょう。
静岡県事業引継ぎ支援センターは、次世代への事業引継ぎに関する様々な課題解決を支援する公的相談窓口として2012年1月に静岡商工会議所に設置され、事業引継ぎを切り口として、静岡県経済の活性化・発展に貢献することを目標に中小企業支援を行っています。
同センターの特色は、県内の地域金融機関との連携によって、後継者難の中小企業、事業買収による経営拡大に関心のある中小企業等の情報収集を行っている点にあります。
その背景には同センターの統括責任者を含め、スタッフの多くが地方銀行や信用金庫出身者であり、中小企業にとって身近な相談相手である地域金融機関を紹介窓口とすることによって、より多くの中小企業の事業引継ぎニーズを把握することができる点があります。
同センターへの相談の中にはM&Aによる事業承継に関するものも多く、同センターの支援によるM&Aの成約案件もあります。
また、同センターは事業売却が容易ではない小規模事業者の後継者確保も支援しています。同センターの運営事業である「静岡県後継者バンク」では、意欲のある起業家と後継者不在の事業主をマッチングすることで起業家の創業実現と後継者不足に悩む事業主の事業継続支援が行われています。
このように事業引継ぎ支援センターでは、地域金融機関とも連携しつつ、幅広い事業承継支援が行われているのです。(了)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立