捨てる勇気 その1
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会社経営では他社にはない強みを持つことが重要です。その強みが競合他社を引き離す武器になり、超過利潤を生みだすからです。しかし、時代が変わると、その強みがかえって経営変革の足枷になり、苦境の原因となることがあります。通常の経営では強みを強化することが求められますが、場合によっては強みを捨て去る勇気も必要となるのです。携帯音楽プレーヤーの開発に関するアップルとソニーから、その教訓を読み取ってみましょう。
ジョブズは自らが創業したアップルからいったんは追い出されますが、売り上げが伸びず破産寸前になったアップルに呼び戻されます。ジョブズは復帰後ヒット製品を連発し、瀕死の会社を救い出します。その中にあって、アップル復活を決定づけたのはiPodの販売です。iPodはソニーのウォークマンのような携帯音楽プレーヤーとしての単なるハード製品ではありません。iPodのすごいところはiTunesで楽曲をダウンロードして取り込めるところにあります。ハードとソフトが一体となって音楽聴取方法を変革し、大ブームを引き起こしたのです。
しかし、こうした製品を考えたのはジョブズが最初ではありません。音楽関係者の中には少なからず同様な発想を持った人はいたのだそうです。その中でも音楽のハードとソフトを一体として開発できると見られていた最有力な会社はソニーでした。ソニーはどのような判断をしたのでしょうか。(つづく)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立