産学金官連携による中小企業支援 その2
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では、地域金融機関が産学金官連携において中小企業支援を行うには、具体的にどのようなことが求められるのでしょうか。そこで、大阪信用金庫における中小企業支援の取組みについてみていきましょう。
大阪信用金庫では、金融庁が策定した「リレーションシップバンキング機能強化に関するアクションプログラム」の要請を受け、2013年6月に「だいしん産学連携共創機構」を設立しました。これは同信金が地元中小企業と大学との橋渡し役となることを目的として設立されたものです。同機構には取引先の地元中小企業が会員企業として参加し、会員企業からの技術相談に応じるほか、会員企業と産学官連携協定を締結している大阪府立大学との間で新製品・新技術の開発による共同研究や研究シーズの交流などの支援を行っています。
大阪信用金庫では、大学との連携を強化し密接な中小企業支援を行うために同信金の職員を産学連携コーディネーターとして大阪府立大学に常駐派遣しています。このコーディネーターは、大学とのネットワークを活用しつつ会員企業の個別相談への対応を図っています。さらに2013年4月には、株式会社だいしん総合研究所を設立し中小企業へのコンサルティング機能の更なる充実を図っています。
このように地域金融機関が産学金官連携を推進しつつ中小企業支援を行うには、専門的な知識を持つ地域金融機関の職員が中小企業と大学等専門機関の「橋渡し役」となることに加え、経営トップ層のリーダーシップの下、大学も巻き込んだ組織的な対応が求められるのです。(了)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立