競争から提携へ その1
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先般、東京電力と中部電力が火力発電分野の提携に基本合意したとの新聞報道がありました。同じ電力業界におけるライバルですから、その両社が共同で事業を行おうとすることに意外な感じを持った方もいたのではないかと想像します。
しかし、考えてみれば、原発問題や電力の自由化等で業界環境が厳しいことは誰の目にも明らかなのですから、これまでとは違う発想でコスト削減に取り組むのは当然のことです。東京電力と中部電力はそれぞれの地元で圧倒的シェアを握るガリバー企業です。こうした大企業ですら、こうした大胆な改革に取り組もうとしているのですから、体力の劣る中小企業も考えなければなりません。
人口はあらゆる消費の基礎になります。人口が増えていれば消費は増加しますから、マーケットは拡大します。マーケットが拡大しているときには、多少経費はかかろうとも、拡大するマーケットから自社の売上をできるだけ多く獲得することに最大限の力を注ぐべきです。競争することにより、お互いが強くなれる時代といえます。
しかし、そうした古き良き時代は過ぎ去り、我が国は人口減少時代に突入しました。人口が減れば、マーケットは確実に縮小します。全体のマーケット縮小に歯止めをかけることは一企業の努力でできるものではありません。企業としては経費削減にさらなる努力が求められます。経費削減も単体企業でできることはもう既に十分にやっているはずですから、今度は企業の枠を超えた複数の企業による共同での経費削減という段階に入っているのではないかと思います。(つづく)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立