大学による地域貢献 その2
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では、産業振興や観光振興を狙いとした施設に対して学生が経営改善策を提言することによって、大学はどのように地域貢献を行っているのでしょうか。そこで島根県立大学の研究室が島根県西部の温泉宿泊施設を運営するA社に対して行った地域貢献の取組みをみていきましょう。
A社は、島根県西部の温泉宿泊施設の運営を主力事業とする第三セクターです。学生を中心とする大学研究室の調査チームがA社の調査を行ったところ、問題点として来客数の伸び悩みや地域全体での温泉宿泊施設活用のビジョンが欠如していることがわかりました。
そこでA社の方向性として個人旅行客(特に若者、家族連れ)の宿泊客の囲い込みを図ること、施設の活用に向けた地域全体での取組みを行うことを方向性として掲げ、閑散期である冬季・夏季に若者・家族連れなどの個人旅行客の集客を狙うこと、行政及び他施設との連携強化を図るための方策を提言しました。
それだけでなく学生自らが、島根県西部の温泉を宿泊体験し、同世代の若者をターゲットとした周辺施設と合わせた観光コースづくりに取り組み、それらの内容を石見観光振興協議会が運営する島根県西部の公式観光ウェブサイト「なつかしの国石見」で公開する取組みを行いました。具体的には、同サイトにおいて「おしゃれなカフェと美人湯で満喫&満足なよくばり女子旅」「冬の日帰りデートコース」などといった観光コースが公開されています。
このように、地域の大学生が若者の視点で地域資源の掘り起こしを行うことで、地域内の観光振興に貢献することが可能となるのです。(了)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立