配偶者が受給する子育て関係の支給金と課税関係
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配偶者が受給する各種手当金の中で特にウエイトを占めるのは出産に関するものです。
毎年確定申告の際に「手当金は所得に含まれるのか」という質問がよくありますので、下記のようにまとめます。
(1)配偶者が受給する雇用保険
配偶者が退職して雇用保険法の失業給付を受給している場合は、こちらは雇用保険法により非課税となります。
よって、本人の所得及び配偶者控除の所得判定には含まれないということとなります。
(2)出産育児一時金
配偶者の出産に際し、健康保険から支給される出産育児一時金は、健康保険法により非課税とされている
よって、本人の所得及び配偶者控除の所得判定には含まれないということとなります。
しかし、支給の目的が出産に関する医療費の補填なので、医療費控除を受けようとする場合は医療費から差し引かなければならない
(3)出産手当金
出産に際して受ける産前産後休暇の給与補填金としての出産手当金も雇用保険法で非課税となっています。
よって、本人の所得及び配偶者控除の所得判定には含まれないということとなります。
医療費の補填が目的ではないため、医療費から差し引く必要がありません。
(4)出産助成金
市区町村等の自治体から住民の妊娠及び出産に対し、出産助成金が支給されることがあります。
出産助成金は目的別に扱いが変ります
・妊娠及び出産に係る費用の一部を支援することが目的なもの
非課税所得。しかし、医療費の補填のため医療費控除の計算の際に医療費から差し引く
・妊娠及び出生の祝儀が目的なもの
一時所得として課税。医療費の補填ではないため医療費控除の計算の際に医療費から差し引く必要がない
(5)休業給付金・児童手当
育児のために休業給付金の支給を受けている場合は、雇用保険法により非課税となる。
子育てのための児童手当は、児童手当法により非課税となっています。
両社は共に非課税のため、本人の所得及び配偶者控除の所得判定には含まれない。
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立