後継経営者が新たなプロジェクトに取り組むことの効果
その2
事務所だよりです。
経営者のお役にたてるような記事を配信しています。
少しでも経営にお役にたてていただければと思います。
【時事解説】後継経営者が新たなプロジェクトに取り組むことの効果 その2
記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター
では、中小企業の後継経営者の能力形成にとって新たなプロジェクトに取り組むことが具体的にどのように役だっているのでしょうか?
それを理解するために石鹸、基礎化粧品製造業者A社の後継経営者の事例をみていきましょう。
A社の現社長は父が社長を務めるA社に専務として入社しました。A社では、それまで下請受注による石鹸のOEM製造を行っていましたが、現社長は入社直後の1年間、製造現場で勤務する中で、自社ブランド製品を作りたいという思いを強くしました。
そこで現社長は、製造現場での1年間の勤務を経て、自社ブランド製品の立ち上げに取り組みました。自社ブランド製品の試作には職人の協力を得る必要がありましたが、現社長は通常の業務時間終了後の酒席などを利用して職人とコミュニケーションを取りつつ、自社ブランド製品の試作を依頼していきました。
こうして開発された自社ブランド製品を現社長は都内有名雑貨店3店舗にターゲットを絞り、バイヤーではなく店舗の販売担当者に営業を仕掛けていきました。当時は店舗の販売担当者にも購買の権限があったのです。こうして現社長は販売担当者からあがってきたニーズをこまめに製品開発に反映させつつ、自社ブランド製品の販路開拓を実現していったのです。
このように、後継経営者が新たなプロジェクトに取り組むことは、経営革新を遂行するための能力形成において非常に有効なのです。(了)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立