給与額改定と随時改定について
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給与額改定と随時改定
◆標準報酬月額が決まる時期
社会保険料を決める標準報酬は@入社時 A毎年4月、5月、6月の賃金を平均して決定する定時決定 B報酬が大幅に変動した時に改定する随時決定 C育児休業終了時の4つのタイミングで決定されます。
定時決定は算定基礎届を提出し、当年9月から翌年8月まで決定した標準報酬が適用されます。しかし途中、昇給等で報酬の額が著しく変動した場合、その月以降継続した3ヶ月の報酬の平均額を基に4か月目から標準報酬を改定する事を随時改定と言い月額変更届を提出します。
◆月額変更届の対象者
次の3つの要件すべてに該当した時は随時改定の対象者となります。
@固定的賃金の変動又は給与体系の変更
A変動月以降継続した3ヶ月の報酬の平均額と現在の標準報酬月額とが2等級以上の差があるとき
B変動月以降継続した3ヶ月の支払い基礎日数がすべて17日以上あるとき
◆固定的賃金の変動、給与体系の変更とは
@昇給又は降給
A家族手当、住宅手当、通勤手当等の固定的手当の新たな支給や額の変動
B日給・時給等の単価の変更
C日給が月給に、月給が歩合給等に変更
なお、休職による休職給は該当しませんが会社のレイオフによる休業手当が2等級以上の差がある時は対象になります。
◆固定的賃金と非固定的賃金
固定的賃金とは稼働や能率に関係なく一定額(率)が継続して支給されるもので、非固定的賃金とは残業代や精皆勤手当、能率手当等稼働実績で支給されるものを言います。
また、固定的賃金が変動したとしても対象の3ヶ月平均額の変動の向き(上昇又は下降)が同じでない場合は随時改定にはなりません。例えば降給したのに残業代が増え、平均額が2等級以上あがってしまったというようなケースは該当しません。
さらに月に17日以上の勤務日数があることが要件となっていますがパートタイマーの場合は17日以上の月がない時は15日以上ある月を平均します。その場合は届出の備考欄に「パート」と記載しておきます。
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立