節電から発電について
事務所だよりです。
経営者のお役にたてるような記事を配信しています。
少しでも経営にお役にたてていただければと思います。
節電から発電へ
夏の暑さが続く中、企業はクールビズ、時差出勤、土日操業など、さまざまな方法で節電に対応されていることと思います。さらには、従業員等の熱中症予防や生産体制などにも注意しなければならず、ご苦労は絶えないことでしょう。
一方、原発に替わる電力の供給策も急がなければなりません。大震災が起こる前は、CO2の削減などの環境問題としての側面が強かった自然エネルギーの導入議論ですが、大震災の後は、脱原発、電力不足の解決策として対応が急がれるところです。
「足りないから、節約しよう。」では、経済及び生活のマインドが下がり、疲れやストレスがたまってしまいます。ここはやはり、「足りないなら、新たな電力源をなんとか作る。」ということに積極的に取り組まなければなりません。
とはいうものの、長い時間をかけて培ってきた低コストの発電技術に近づくには、相当の高い壁があることも容易に理解できます。そこにはやはり、公的な支援を、期限を設けて、いくらか投入するべきではないでしょうか?
そのような話をすると、すぐに財源の問題になりそうですが、不要不急な道路、下水道、建物などの建設のための財源を電力不足の解消に向ければいいのではないかと考えます。
多くの地方自治体がかかえている住宅供給公社や土地開発公社の塩漬け状態になっている土地を、太陽光発電の用地として転用するといったことも大いに考えられます。
そういった公的な支援を受けながら、民間は、コストダウンのための技術開発に邁進しなくてはならないでしょう。
コストの問題だけでなく、電気の品質という壁も立ちはだかっています。日本の電気は電圧の振幅や周波数などが極めて安定した「高級品」で、ハイテク製品を製造する工場にとって、高級な電気の供給は命綱です。送電網が開放されてこなかった一つの理由もそこにあり、電圧や周波数が不安定となり、「高級品」の質が低下するということが原発建設の大義名分となってきました。
しかし、今、日本は大ピンチなのです。なんとか乗り越えなければいけません。
コスト・財源の問題、用地確保の問題、電気の品質の問題、送電網の開放問題など、壁は高いことでしょう。しかしながら、高い壁に挑んでいくのは、日本の得意とする分野です。今こそ、官民一体となって、日本の底力を発揮したいものです。
記事提供者:アタックス 林 裕人
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立