身の丈を維持する経営について
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身の丈を維持する経営
土壌が整備されていないのにその土に苗を植え育てようとしても、根づくことなく、必ず枯れてしまいます。
また、当初はいい土壌であっても、季節や天候の影響により、必ず土壌は変化します。よい土壌を維持するための手当てを怠ると荒地になってしまうでしょう。企業経営もまったく同じです。
よい土壌の継続と土壌の変化、つまり、必ず起きる環境変化に適応するため、経営者は変化が起きていることを察知し、変わり続けることに挑戦しなければ会社を永く存続させることはできません。
会社を永続させるには、まず、環境変化を捉えることです。例えば、これまで売れていた商品が売れなくなった、予想外に売れた、顧客層に変化が起きているなど、自社内の情報を適切に把握することに敏感にならなければいけません。
次に、捉えた事象に対応しなければまったく意味がありません。これには筆者は2つのことが重要であると考えます。
1つは、会社を常日頃から新しいことに挑戦する風土にしておくことです。変わることになれていないと、変わらなければいけないと思いつつもなかなか行動に移せません。時には変わることに反発をし、現状維持となってしまうことが多いからです。
会社を永続させるには、環境変化を捉え、それに対応しなければなりません。変化に対応するために必要なことの1つ目は、会社を常日頃から新しいことに挑戦する風土にしておくことです。そして2つ目はその挑戦が致命傷にならないよう、大きなリスクをとらないことです。安易に大きな設備や新規事業に投資をするなど、いきなり大きく動かず、最小限のダメージの範囲内で挑戦すること。そして、この挑戦を繰り返すことです。
大きなリスクはとらず、許容できる小さなリスクに継続して挑戦する風土構築が大切なのです。
塩野香料は、4代目が創業当時の和漢薬から香料へ、さらに6代目が香料から呈味香料へ転換し、時代の環境の変化に遅れることなく商売の土壌を変化させてきている企業です。
「会社は大きくするな。200〜300人で長く続けろ」は6代目の塩野太郎の言葉です。
身の丈とは、他人のことは関係なく、尺度は常に自分であることです。また、身の丈は、維持する努力をしないと縮むものです。しっかりとした自分軸を持ち、縮まないように挑戦を続けなければ長く会社を続けることはできません。
「身の丈を維持する経営」が200年企業を作りだしているのです。
記事提供者:アタックス 森 治幸
千代田区神田の税理士佐藤修治税務会計事務所 会社設立