国税庁の統計と会社について
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国税庁の統計から見た会社の実態
■今年の景気には懸念があるようですが
株価の暴落で始まった平成20年ですが、米国経済の失速懸念や原油高など景気後退の懸念がでています。
■昨年までの景気はどうでしたか?
国税庁 長官官房 企画課が平成19年12月
発表した平成18年分会社標本調査−調査結果報告−税務統計から見た法人企業の実態の推計調査結果によると日本の法人企業の実態は次の状況であったとのことです。
(状況報告の後の、→で筆者の感想を付け加えました。)
●法人数は259万2千社で、前年より7千社(0.3%)増加しました。
→ ほんの僅かの増加に止まっています。
●資本金の総額は121兆7千億円で、前年より4兆3千億円(3.7%)増加しました。
→ 前年は△1.4%ですので急増しました。
●全法人数のうち欠損法人は171万9千社で、欠損法人が占める割合は66.5%となっており前年より0.6%減少しました。
→ 以前は70%位と聞いていました。
●営業収入金額は1,490兆6千億円で、前年より35兆1千億円(2.4%)増加しました。
→ 緩やかな売上の伸びでした。
●このうち、利益計上法人の営業収入金額は1,062兆2千億円、所得金額は51兆7千億円で、営業収入金額に対する所得金額の割合(所得率)は4.9%となっています。
→儲かっている会社の平均所得率が4.9%というのは高いと思います。
●業種別の法人構成比を見ると、サービス業(21.6%)、建設業(16.5% )、製造業(15%)、小売業(14.1%)、卸売業(10.6%)が大きくて、鉱業(0.2% )、繊維工業(0.6% )、農林水産業(0.8% )は小さい状況です。
■長期化する景気回復(経済財政白書より)
内閣府の平成19年度年次経済財政白書によると、「日本経済は2006年後半から家計部門に弱さがみられるようになってきている。企業部門では2007年に入り一部に弱さがみられるものの、売上高の増加に伴って収益の改善が続くなど基調として好調さが持続している」と報告されています。
→ このことは国税庁の調査結果によっても裏付けられます。
千代田区神田の税理士 佐藤修治税務会計事務所 会社設立